
コラムCOLUMN
~ICDAS 0~6で考える、むし歯の進み方~
歯科医院で「むし歯があります」と言われると、
「すぐに削って治療しなければいけないの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、すべてのむし歯が同じ状態というわけではありません。
まだ歯の表面にわずかな変化が見られる程度の初期段階から、歯の一部が崩れ、象牙質まで進行した状態まで、むし歯にはさまざまな段階があります。
そこで、むし歯をより細かく評価する考え方の一つが「ICDAS(アイキャダス)」です。
■ ICDASでは、むし歯を0~6の7段階で評価します
ICDASでは、歯の状態を0~6のコードに分けて評価します。
0:健全な状態
1:歯を乾燥させると確認できる初期の変化
2:濡れた状態でも確認できる明らかな変化
3:エナメル質に限局した崩壊がみられる状態
4:象牙質からの陰影がみられる状態
5:象牙質が見える明らかな穴がある状態
6:広い範囲に及ぶ大きな穴がある状態
このように、一言で「むし歯」といっても、その状態には大きな違いがあります。
■ 初期むし歯=すぐに削る、ではありません
ICDASを使ってむし歯の状態を細かく確認する大きな理由の一つは、「むし歯を見つけたらすべて削る」という考え方ではなく、その状態に応じた対応を考えるためです。
初期の段階では、まだ歯の表面に大きな穴ができていない場合があります。
そのような場合には、お口の状態に応じて、
・フッ化物の活用
・丁寧なセルフケア
・食習慣の見直し
・定期的な経過観察
などを行いながら、むし歯の進行を抑えられる場合があります。
一方、歯の崩壊が進んでいる場合には、さらに詳しく診査し、必要な治療について検討します。
つまり、
「むし歯を見つけること」と
「歯を削ること」は同じではありません。
■ 「今どの段階なのか?」を確認することが大切です
むし歯を考えるときには、
「黒いからむし歯」
「痛くないから大丈夫」
といった見た目や症状だけで判断するのではなく、現在どのような状態にあるのかを確認することが大切です。
さらに、
・むし歯がどの段階にあるのか
・病変に活動性があるのか
・以前と比べて変化しているのか
・その方がむし歯になりやすい状態なのか
なども考えながら、総合的に判断していきます。
■ 早期発見は「早く削るため」ではありません
むし歯を早期に発見する目的は、早く削ることではありません。
小さな変化の段階から発見し、その状態を正しく評価することで、必要以上に歯を削らずに済む可能性を高めることができます。
そして、定期的に状態を確認することで、変化がないかを継続してみていくことも大切です。
「早く見つけて、必要以上に削らない。」
そのために役立つ考え方の一つがICDASです。
■ 荻窪ゆとり歯科では
当院では、単に「むし歯がある・ない」だけではなく、歯の状態を丁寧に確認することを大切にしています。
初期の変化であれば、すぐに削るのではなく、お口の状態に応じて予防や経過観察を行うことも検討します。
むし歯の状態だけでなく、セルフケアや食習慣なども含め、一人ひとりに合わせた予防と管理をご提案します。
ご自身の歯をできるだけ長く残していくためにも、症状が出てからではなく、定期的にお口の状態を確認していきましょう。